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残業

残業をしたくないのですが

定時と帰宅

今の経理の仕事についていて思うのは、できるだけ残業をしたくないということです。
私のいま勤めているところではそんなに極端な人手不足というわけではないため、
連日連日残業をしなくてはいけないということはありません。

ですが、忙しい月の月末や決算前の月などではどうしても業務を終わらせるために
何時間か残業をしなくてはいけない時もあります。

時間内に終わらせられていない自分が悪いと言われてしまえばそうなのですが、
あたかも残業をするのが当然というような態度で命じられると
ちょっとカチンときてしまうときもあります。

先日ちょっとしたトラブルになったのが、
同じ経理で働いているスタッフさんの一人のパートさんのことです。
そのパートさんは同じ経理課でも雑用を兼任するための人で、
経理の仕事は忙しいときにちょっと手伝ってもらうというような感じになっています。
ですが、本当に忙しい月末や決算期前であっても決められた時間になると
さっさと帰ってしまうので、あまり人員としては戦力になっていないということもあるのです。

私にしてみると「いいな。私も早く帰りたい」くらいの気持ちだったのですが、
同じ課の人の中にはパートだからという理由で定時に上がるのは
おかしいと考えている人もいたようです。
ある日、直属の上司に対して忙しいときにはパートの人にも
残業をさせて欲しいという要望をすることになりました。

残業の決まり

一般論から言うと、パートなど非正規での採用の場合には、
時間など雇用形態についてあらかじめ限定して契約をしているので、
残業を命じるというのは本来的には認められないものとなっています。

だだし実際には雇用前に交わす契約書について念入りに読み込んでいる人は少ないので、
こっそりと「必要に応じて残業を命じることができる」という文言が
入っていることもあります。
なので、その企業の作成した就業規則の内容によっては
残業を命じられた側も断ることができないということもあります。

ただ、パートさんの場合最初から自分は時間限定だから、
その企業にいるというふうな認識であることが多いので、
「企業の利益のために残業をしてくれ」という命令は
なかなか受け入れられない面もあるかもしれません。

正社員にしてみれば雇用形態はどうであれ、
そこで一緒に仕事をしているのだから多少のヘルプはしてくれてもよいのではないか
と思うものなのかもしれません。
どっちが正しいのかということは難しい問題かもしれません。

予測

経理力を高める!

必要な能力

「経理力」とは、経理として仕事をしていく上で
必要な力・伸ばすべき力をまとめたものです。

言葉が登場したのは2009年に出版された
「35歳までに身につけておくべき プロの経理力」(児玉尚彦著)からですが、
この本の内容から会計事務所や経理事務所の多くでは、
経理の仕事を遂行するにあたって必要な能力とは何かについて、
詳しく考えるようになってきたようです。

それまで経理の仕事といえばどちらかといえば地味なもので、
言われたことをきちんとする能力さえあればよいという感じが持たれていましたが、
長く経理をしていくならばやはりそれに順応した能力が必要になってくることでしょう。

そこで考えたいのが果たして「経理力」とは何かということです。
先に紹介した本によれば、経理力として必要なスキルとしては会計そのものを行う能力の他、
改善力・分析力・報告力・予測力の4つの能力が加えられることで
より能力を高くすることができるとしています。

経理として勤務をしはじめたばかりの私のような若手社員にとっては、
最初の会計のスキルもままならない部分もあるのですが、
経験値を積みつつ学習を重ねて、
同時に上記の能力も伸ばしていくことが求められるのでしょう。

ちなみにこの本のすごいところは、
これまで経理職のための研修や書籍では
簿記や会計のための知識を補うものばかりであったところに、
適性や性格面、考え方といった要素を加えてくれたということです。

現在同じくらい仕事ができる人同士であっても、
その仕事をどういう意識を持って行っているかによって
かなり数年後、数十年後の様子も変わってくることでしょう。

上記4つの能力の詳しい説明については書籍の内容でもあるので
ここには書きませんが、
それとは別に私が個人的に力を付けたいと思っていることがあります。
それが「会話力」です。

言葉の能力

会話力はここ最近書店などでも高めるための本が多く並んでいるのを見かけるのですが、
若い人ほど他人と話をすることに苦手意識を持っていることが多いように感じます。

私は友人や家族など身近な人と話すのは好きなのですが、
ビジネスの場面で相手からの要望をうまく引き出したり、
機嫌よく会話をまとめたりすることはちょっと苦手であったりします。

営業ほどは会話力は必要ではないかもしれませんが、
費用面での相談を多く受けることがある経理の仕事であるので、
相手にきちんと納得してもらえるような説明ができる力を
なんとか高めていきたいです。

暗算力が必要か

必要な能力

経理の仕事では日常的に細かい数字を計算する業務を行わなくてはいけません。

私が昔アルバイトをしたことのある事務所では、
まだ現在のようにパソコンによる経理業務が徹底されていなかったこともあり、
紙に記載された内容について何度も確認の計算を行わなくてはいけませんでした。

今考えればそのためのアルバイトだったのですが、当時学生だった私はそのとき「経理って面倒な仕事なんだな」と強く感じた覚えがあります。

ですが私が大学を出る頃になると、
すでにパソコンをつかった経理業務は小さな事務所でもごく普通のこととなっていたので、
毎日コツコツと電卓を打つという手間はなくなりました。

実際に経理として勤務している人の話を聞いてみると、
意外と珠算や暗算が苦手という人が多いことに気が付きます。

正確に言えば、かつて苦手だったという方が正しいかもしれませんが、
毎日細かい計算に触れていると、自然とできるようになる場合があるということです。

逆に暗算が大得意だからといって経理の業務に適しているかというとそういうわけではなく、
暗算などの計算能力よりも、むしろ簿記や帳簿についての知識や業務に
関心があるかどうかという方が重要なようです。

向上した能力

私が経理の仕事に就いて能力が上がったなと
自分で感じているのが電卓の使い方です。

日常使いしかしていない場合、
電卓を使うときというのはせいぜい家計簿をつけるか、
ちょっとした飲み会の割り勘の場面だけです。

しかし経理の仕事をしているとちょっとしたときに、
早く計算をしないといけない場面も出てくるので、
自然と打ち方が身についてくるわけです。

さらに、日常使いではあまり使わないようなメモリー機能(MRCやM+、M-などのボタン)も
上手に使えるようになります。

恥ずかしながら私は正社員として勤務をするまで、
数字と四算の方法こそはわかっていても、メモリーを上手に使う方法を知りませんでした。
今では仕事を離れてもぱっと使えるようになっています。

あと、あまり知られていませんが電卓にも質の良し悪しがあって、
数百円で買える安価な電卓の場合、
素早く打ち込みをすると数字の表示が間に合わないこともあります。

専門的な経理職にこれから就きたいと思う方は、
できればマイ電卓として千円以上のちょっと豪華な電卓を
購入してみるというのもよいかもしれませんね。

ポケットサイズのものではなく、
卓上の有名メーカーの電卓は本当にびっくりするくらいうち心地がいいですよ。