うまくいってない様子

地元の彼女とはうまくいっていないとの話

「彼女がいる」宣言があってからなんとなく疎遠になってしまっていた西島さんでしたが、その後もちょくちょく一緒に話をする機会はありました。

こちらとしても露骨に避けるのはよくないと思い、社員食堂に行く時間を合わせたり仕事関係では細かく連絡をとるようにしたりと最低限の糸は切れないようにしてきたというのがあります。

かといって彼女がいる人に対してガンガン自分を押していくというのも私のキャラ的に難しいところもあって、これはしばらく待った方がいいかなと思いしばらく自粛をしてきました。

そんな西島さんとの会話でしたが、ほんの昨日にはかすかながら動きが出てきたのです。

というのもたまたま食事の時間が二人だけで一緒になったのでお昼を食べたのですが、その時に「彼女とどうやったらうまくいくのかもうわからない」というようなことを言ってきたのでした。

話を聞いてみると、いよいよしびれを切らした彼女の方が「そろそろはっきりして欲しい」という最後通牒のようなLINEを送ってきたということです。

すれ違う遠距離恋愛

一応西島さんの地元の彼女は私にとっては恋のライバルということになるのですが、話を聞いてみるとかなり同情できる部分があったりします。

というのも本当は地元の大学に進学してもらいたかったところ、希望の学校に進学できなかったということで西島さんだけが上京し、そのまま就職をしてしまったせいで全く接点がなくなってしまったということだからです。

西島さんにしてみれば将来のことを考えるならまずはしっかり仕事ができるようにしておきたいということだったようなんですが、転職をするとなったときにも地元ではなくそのまま東京の会社を選んだのが彼女にとってはかなり不信感を抱くきっかけになったんだそうです。

彼女は彼女で地元の企業に就職をしているので簡単に上京引っ越しをするというわけにもいかず、ズルズル数年が経過してしまったということです。

なんてアドバイスをするのがいいのかわかりませんが、確かに早めにはっきりさせたほうがいいんじゃないかなということは感じました。

恋愛相談うけちゃった

まさか恋愛相談を受けることになるとは

初デートがかなりいい感じで終わったので、個人的には「これは脈ありだな」と勝手に数日舞い上がっていた私でしたが、そこにまさかのどんでん返しがありました。

初デート以来ちょくちょくメールやLINEでメッセージを送りあっていたのですが、その時には彼女の存在を匂わせるようなことがなかったのでてっきり確認もとらずに「彼女ナシ」だと思い込んでしまっていました。

しかし二回目のデートのような形で休みの日に一緒に話題のカフェに行ってみたところ、突然に「彼女とどうしてもうまくいかなくて」という話題を持ちだされてしまいました。

「え?彼女?」とかなりびっくりして反応したせいで若干声が裏返ってしまったくらいです。

内心の動揺を必死におさえつつ詳しく話を聞いてみると、どうも彼女といっても地元に残してきた高校からの同級生らしく、仕事が忙しいこともあって年に1~2回くらいしか地元に帰らない西島さんに彼女の方でかなりの不信感を抱くようになってきたということらしいです。

相談を受けながら、彼女さんも大変だなと思ってしまったのは内緒です。

恋愛相談をされたということは?

彼女なしだと勝手に思っていたので、ハッキリ本人の口から「彼女が」という言葉を聞いたダメージは相当でした。

ですがそこで思い直したのがどうして私にそういう相談をしたのか?ということです。

ものすごくポジティブに考えれば、これから私と付き合いたいと西島さんが思っていて、だけど付き合ってから二股になったことがわかるのはよくないと思って打ち明けてくれたということになります。

ですが悪く考えれば付き合いたいわけじゃないので先に「彼女がいる」といって牽制をすることでそれ以上の関係を期待させないようにしたということにもなります。

せっかく心の距離が近くなったように感じていたところだっただけにショックがまだふっきれずにいます。

映画館

映画デート決定!

初デート先は映画です

念願の西島さんとのデートの日が決まりました!

まじめに生きているといいことがあるみたいで、ヘタしたら数ヶ月先とかもありえるかもと思っていた西島さんとのデートの予定がさくっと3週間あとということでまとまってしまいました。

フェードアウトだけはするまいと思い何度も「仕事忙しいですか?」という探りを入れていただけあって、混んでいる仕事も他の部署の人と協力しながら早めに上げてくれたようです。

余談ですけどそういうふうに自分との約束のために仕事をしてくれるっていうの、すごく嬉しいですよね。

それで日程がしっかり決まったのでそれから次の話し合いになるのが行き先ですが、それまでの仕事が忙しくて疲れもあるだろうからということで歩き回る距離の多くなるテーマパークやイベントは避けて比較的体力のいらない映画にしようということになりました。

はっきりと「疲れてるだろうから」とは言わずに映画の方向に誘導するというテクニックを使ってみたというのはここだけの話です。

どの映画にするかというチョイスについてもまた時間がかかりそうなところでしたが、ちょうど話題のホラー映画が封切りされるところだったのでそれにしようかということになりました。

初デートにホラー映画がおすすめの理由

初デートにホラー映画というと「ないわ」と思う人もいるかもしれませんね。

確かに私がこれまで読んだ恋愛に関するノウハウ本なんかでは「初デートは映画ではない方がよい」とはっきり書いているものもありました。

初デートで映画があまりおすすめされない理由としては、まず一緒にいる時間のわりには会話をする時間が短くなることと、お互いに画面を見て物語を追うのでデートをしたという印象が薄くなってしまうからということがあります。

確かにそれも一理ありますが、私としてはそのホラーシリーズは前から見続けてきたよく知っている作品ですし、会話の断片なんかからうかがうところでは彼もホラーやパニック系の映画は好きということらしいです。

普通の恋愛映画や感動系の映画にしてしまうと、一人で見る分にはよくてもそのあとの会話につながりにくく、時々意見が分かれたりすることもあるので正直おすすめできません。

逆にホラー映画の場合にはもう見ているときの感想というのはほとんどの人が一緒になるので、意見が割れてケンカになることもないし、なによりあとからジョークにして笑うこともできたりします。

吊り橋効果も狙っちゃおう

ホラー映画だけでなくコメディー映画なんかも同じようにあとからの会話につなげやすいんですが、ホラーの場合はそれに加えて見ながらドキドキすることで起こる「吊り橋効果」も狙うことができます。

吊り橋効果によればドキドキしているときに一緒にいる人に対して好意を抱きやすいということになるので、ホラー映画なんてまさにぴったりです。

同じドキドキでも謎解き系のミステリーやサスペンスの映画は内容が複雑で一回みただけではよく関係が理解できないということもあるので、一回見てすぐにわかる単純なホラーはやっぱりとても初デートに便利なコースなんじゃないでしょうか。