印鑑の使い分け
経理の業務の中には、毎日の計算業務の他にも
総務としての書類管理や物品管理が含まれていることがよくあります。
私の以前の勤務先の企業は規模が大きなところであったこともあり、
経理業務として与えられてきたのはルーチン的な計算業務がほとんどでした。
忙しい時期にヘルプをすることも時々はありましたが、
基本的には自分たちの課にある業務のみを行うように組織が組まれており、
他の課でどのようなことが行われているかについては、
自分から調べに行かない限り、
よくわからないということがほとんであったように思います。
新しい職場は中堅企業であり、
管理業務を行う課は比較的流動的に職務を行うようになっています。
そこで改めて知ることになったのが、会社にかかわる印鑑についての取り扱いです。
印鑑は企業活動において欠かせないものであり、
いくつかの種類を捺印する書類の重要度によって使い分けをしていくことになります。
会社にとって最も重要度の高い印鑑は、
「実印」と呼ばれる登記時に登録しておく印鑑です。
法人として登記する場合には必ず法務局に代表者の印鑑を登録しておき、
公的な申し込みや許可を受けるなど重要な提出書類には
必ずこの登録印を使って書類の正当性を証明します。
企業活動における印鑑は、会社印と代表者印とがあり、
一社につき一人分の代表者の印鑑を登録することになっています。
書類と確認
印鑑制度は日本独特のしくみですが、
歴史が長い分その印鑑が使われる場面は多岐にわたっています。
実印が使われるのは正式な契約書や提出書類など重要な場面のみで、
通常の場面においては違う印鑑が使われることもあります。
重要度の低めの印鑑としては、
認印と呼ばれる登録をしていないけれども日常的に使う印鑑があります。
認印は社内の閲覧書類など、簡単なチェック・確認のときなどに使われます。
経理の仕事をしている時からよく使っていたのが、
訂正印としての小さいサイズの印鑑です。
帳簿作成をするときには、
手書きで計算をしたり書類を作成したりすることもよくあるので、
複数の人で回しながらチェックをするときに、
間違いを見つけたら自分の名前のかかれた印鑑を押すことで訂正をしていきます。
今の職場では、それら重要度がさまざまな印鑑が
同じ課の上司の手元に一気にあつめられています。
印鑑を預かる上司はかなりベテランの信用の厚い社員さんなのですが、
あまりにも一箇所に集めて管理をされすぎているので時々ちょっと心配になります。